今回は「300年以上続く企業の共通点」についてお伝えします。
政府統計の経済センサス調査、帝国データバンクのデータによると、
企業数は約412万8,000社
100年以上の存続企業は約2万6000社(0.6%:約150社に1社)
200年以上存続企業は約1,200社(0.03%:約3,500社に1社)
300年以上存続企業は約600社(0.015%:約7,000社に1社)
となっています。
企業が300年以上続くということは奇跡に近く、永続しているということは世の中に必要とされ、お役立ちを続けているという「長寿企業」ということです。
長寿企業の共通点やあり方を理解し経営に活かすことができれば、永続的な発展につながります。
これが目指す「経営」です。
では長寿企業の共通点とは何でしょうか?
まずは、社会とともに生き、社会に生かされている想いを持ち、事業の目的・大切な心がけは何か?の経営指針を家訓や社訓、口伝で代々伝えて行く
「明確な使命やビジョンを持つ」
があり、事業を通じて公に貢献する姿勢、近江商人三方よしに代表される
「社会性と顧客志向」
があります。
300年企業では、経営を1人30年行うとすると、10回の世代交代が行われていることになります。
これまでの企業の歴史から企業が伝えてきた価値観を後代に伝える
「継承努力」
が必要となり、継承者のみならず継承していくための企業を支える人財を育成する
「人財重視の姿勢」
が必要になります。
さらにこの人財育成は、企業理念を理解し愛情を持つことが大切であり、年功序列の上下関係で伝えることや並列関係のコミュニケーション、つまり
「チームで学び伝えること」
も必要になります。
そして、長期の経営になればなるほど環境の変化が起こります。
300年企業で言えば、江戸時代以前に創業していることとなり、明治維新・戦争などの環境変化をくぐりぬけて来ていることになります。
ゆえに短期的な利益優先ではなく、暖簾(信用)を守る、そのためには環境変化に合わせて変えて行くべきものと変えては行けないものを見極め、必要であれば思い切った革新を行う
「長期的視野と革新」
や、環境変化前提の
「質素倹約」
と新しい挑戦に向けての投資ができる
「備え」
が必要になるのです。
これらをまとめて表現することができます。
「近江商人三方よし」は「買い手よし、売り手よし、世間よし」
の近江商人の活動の理念を表現している言葉です。
しかしこれは、今現在のことであり、長野県にある伊那食品工業株式会社の塚越会長もおっしゃられているとおり、ここに「未来よし」を加えた「四方よし」が「理想の経営」になると思います。
現在の想いを未来へ引き継いでいく仕組みが必要であり「理念」「志」「理想」は一世代だけで実現できるものではない大きなものであることが多いです。
とともに、三方よしは今現在での視点で考えられていますので、「時間軸」を考えてみます。
「今」があるのは先人たち「過去」が積み重ねてきた結果。
まず過去を見つめ、先人たちがどのような「想い=理念」で今を創り上げてきたのかを見つめ、その上で未来をデザインし、変えるべきものは変えていくことが大切です。
今は未来からの借り物という意識がないと、目先の自分たちのことばかりに捉われてしまいます。
これを「エゴ」と言います。
今は未来からの借り物であり、より善くして返す
この意識こそが「四方よし」なのです。
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