今回は「ロックオン・ロックアウト」についてお伝えします。
ロックオン:焦点を当てる・集中する(元々は銃などの照準で目標を捉える意)
ロックアウト:焦点を当てたこと以外は閉め出すこと
という意味です。
自分自身について信じているもの・態度を一度決める(ロックオン)
と、
他の情報や選択肢を受け入れられなくなる(ロックアウト)
ということです。
私たちは混乱を招かないために一度にひとつの行動しかできず、
意識的にはひとつの事しか一度に理解できない仕組みとなっています。
ロックオンが始まると、変化・柔軟性・創造性を持つことが難しくなります。
また、このロックオンは「経験」により蓄積されている場合もあり、良いか悪いかは別として意固地・こだわりなどと表現されたりします。
一方で目標を達成するためにはロックオンは必要です。
例えば、
ある目標を達成するためにはその目標にロックオンし
散漫になるのをロックアウトする
ということで
目標に集中して取り組む
ことができます。
ロックオン・ロックアウトにはこのように「ジレンマ」があります。
目標を達成するためにはロックオンは基本的に大切なことですが、
その一方で、
ロックオンしているがためにもっと良い他の方法や考え方を自ら排除してしまっている可能性
も生じます。
このため、このロックオン・ロックアウトについては次の2つのことを意識しておく必要があります。
①ロックオンが持っている危険性を認識しておくこと
②ロックオンしながら他の可能性には柔軟に目を向けられるようにしておくこと
このためには、次の点について自ら問いかける癖付けも大切なこととなります。
「いつロックオンするか?」
「誰に・何に対してロックオンするか?」
「いつどのような状態になったらロックオンを解除するか?」
このロックオン・ロックアウトについて最も素直に実行しているのは子供だと思います。
例えば、路地でボール遊びをしていて遊びに夢中になり(ロックオン)
ボールが表通りに転がって行った時にボールを追いかけて飛び出す(ボール以外の危険性などは閉め出す:ロックアウト)となることも、度々見かけます。
また、遊園地でひとつのアトラクションに夢中になり、迷子になるというのもこのロックオン・ロックアウトの働きによるものです。
スコトマ(スコトーマ)という言葉がありますが、
「心理的盲点」と言う意味で、ロックオンにより他を閉め出してしまう仕組みです。
ロックオンすると、ロックオンしたこと以外の新しい情報や選択肢を遮断しようとしてしまいます。
上の図のとおり、
例えばあなたがAさんだとしましょう。
Aさんが「これは丸だ」とロックオンすると、
Bさんから観た「扇形」やCさんから観た「三角形」は見えなくなり、
さらに全体の「円錐」が見えなくなってしまいます。
こうした結果から生まれるのが、
モノの観方の違いによる、コミュニケーションの擦れ違い
です。
昔~今ではあり得ないこととされていますが~地球は平らであると信じ込まれていた結果、地球が丸い情報について遮断してしまっていたのもスコトマです。
大切なことは、
誰もがスコトマを持つ
ということです。
また、
「いつロックオンするか?」
「誰に・何に対してロックオンするか?」
「いつどのような状態になったらロックオンを解除するか?」
についても「ルール」を持っておかないと、
単なる期日の引き延ばし
次の目標へ向けてのエネルギー消滅(五月病などがこれに当たります)
が起こります。
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