初めて母に言えた感謝の言葉
レノンリー「鏡の法則って話があるから読むといい。
今のリッツには必要な話やろ。」
そう言ってリッツに一つの話を教えてくれました。
内容は、自分の子供に対してのわだかまりが、
実は自分の親に対してのわだかまりであって、
それに気が付いて絆を取り戻していく一人の女性の話でした。
そんなに長い話ではありませんし、今読んでも、
「へ~~~・・・・」
としか思わないのですが、その時はその話を読んだときに、
涙がボロボロとこぼれてきて止まらなくなったのを覚えています。
物語の主人公は、最後にちゃんと勇気をもって感謝の言葉を親に伝えるのです。
レノンリー「全ての問題は自分の中にある。
そして全ての問題に対しての解決法も答えも自分が持っている。
武学を志す者は、行動によって証明しなければならない。
お前はどうする?」
リッツ「今日こそちゃんと言おう。 ちゃんと感謝しているって伝えよう。」
今言わないと一生言えないかもしれない。
そう思って、段ボールが積まれた部屋を抜けて、母のいる場所に行きました。
リッツ「お母さん、話があるねん。 ちょっと、良いかな・・・・・。」
リッツ母「え? あ、い、いいよ。 何?」
長年ぎくしゃくしていた親子関係で、
何をはじめに言い出したらいいのかよくわかりませんでしたが・・・・・。
リッツ「今までごめんね。 ありがとう。」
それだけを何とか伝えました。
そうしたら、母の目から涙が零れ落ちたのです。
リッツ「え? どうしたん?」
口を開けば憎まれ口ばかりたたく私に、
ひどい言葉をかけられて別れるんだとばかり思っていたらしいのです。
その時初めて、リッツは母が老けたのだと気が付きました。
そして、年のいった母親に、
こんなつらい思いをさせていたことを、心から反省したのでした。

リッツ(安西律子)

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