今回は、学びについてお伝えします。

まず、学ぶ目的は何なのでしょうか?

・いかに生きるべきか?を誰もが自分で考える
→教えられるものではなく、自分で考えるもの。
・人間とは何か?社会とは何か?=ひとりでは生きていけない、他者との関わり
→他者とは、人間だけではありません。(自然やご先祖など)

学ぶことで「成長する」ことができるようになります。

ここでひとつ、「教育の仕組み」を考えてみないとなりませんが、

最大の目的は「自分で物を考える人間を育てる」ことにあります。

しかしながら、現在の「教育の仕組み」は「模倣教育」であり、「自分で物を考えない人間」を育てています。
例えば、歴史であれば○○年に何があったか?ということは答えられますが、ではその背景にはどんなことがあって、そのことは起こったのか?といったことは答えられませんし、特に日本人の場合、ディベート(議論)に弱い傾向にあります。

日本の内側にいると、今の「教育の仕組み」が当たり前に感じると思いますが、まず間違いなく、この教育の仕組みを根本から変えない限り、日本は立ちいかなくなります。
まず、どんな教育の仕組みに関する歴史があるのか?を見てみましょう。

その前に、教育は2種類あります。

「先進型」:欧米など、考え方の根本となる側の考え方
「後進型」:先進型を模倣吸収する

ちなみに日本は「後進型」の「模倣教育」です。

1.江戸時代以前

軍事力では地方は中央に勝てないので、藩校・私塾で教育に力を入れていました。(吉田松陰など)
地方に下級武士として生まれながら、世界的な視野で物を見る、私腹を肥やすためではなく、日本を諸外国から植民地化されずに何とか守ろうという想いで学んでいました。

原点は「蘭学」ですが、オランダの学問ではなく、西洋の学問がオランダ語で書かれていたものを使っていました。

2.明治維新の頃

江戸時代に学んだ傑出した人物が多く、植民地化されずに独立を保ちました。

3.明治以降

1日も早く西洋化しないと、いつ植民地化されてもおかしくないという危機的状況にありました。
この危機的状況のため、深く考え、1から考え方を構築し自分たちで理解して吸収する時間的余裕がありませんでした。

そのため、留学生(知識人)を先進型の国に派遣し、日本に必要な知識を吸収し、これを翻訳、あとの日本人はすべてこれを理解吸収する=いかに早く正確に記憶するか=考えるプロセスをなくした、教育の仕組みが出来上がりました。

ただし、「危機的状況」にあったための「暫定的処置」として行ったものであり、後に「先進型」に切り替える必要性があるとの認識を持っていました。

日露戦争(1904~05年)で勝利し、本来的にはここで「先進型」に切り替えるべき時期で、「1から新しく生み出す力」を育てる時期ではありましたが、今度は第二次世界大戦へと向かうこととなり、「上官の命令をいかに素早く実行するか?」ということが必要となり、「先進型」に切り替える時期を逸しました。

4.戦後

戦後復興で、アメリカに追いつけ追い越せのトップダウン型が必要となりました。
一刻も早く経済復旧し、経済成長していくために、考えるプロセス抜きの模倣教育で、安い賃金で大量生産し賃金上昇させ、経済を成長させていくスタイルを選びました。

高度経済成長は、この模倣教育により実現したといっても過言ではありませんが、これが「成功体験」となり、現在へと引き継がれています。

しかし、より安い賃金の中国などが「模倣」するようになってしまいました。

受験戦争も招くこととなり、対策としてゆとり教育、総合学習が設置されましたが、「情報量を減らしても、根本的なやり方が変わっていない」ので、解決策にはなっていません。(方針(自分の生き方について考えることができるようになる)は正しいと思います。)

5.問題点

政治家、官僚、教育者がなかなか上手く機能しないのは当たり前と思います。
なぜならば、模倣教育を受けて成功したエリートが政治家や官僚となり、教育者が学校で教えているからです。

つまり、自分たちの成功体験を子供たちに押し付けているということです。
いくら声高に「新しいモノを発想する、自立した人間を育む」と言っても、教育の仕組みはそのままなので、変わりようがないのではないでしょうか?

根本的に発想を変え、制度を変えない限りは、物を考える人は育てられない

はずであり、今がパラダイムシフトするべき最後のチャンスなのかもしれません。

ただし、本来の日本人の知的レベルは高いはずですから、できないはずはない、とも思います。

漢字は「表意」文字、アルファベットは「表音」文字です。
日本語は、ひらがな・カタカナを併用することで、どちらにも対処できます。
日本語のレベルは高く、これは日本人の言語能力が高い=知的レベルが高い、ことを示していると思います。

長くなりましたが、約3分の動画がありますので、ぜひご覧になってみてください。


 

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