今回は「経世済民」についてお伝えします。

「経済」という言葉は、「Economy」の訳語として「生産・消費・売買などの活動」という意味になっていますが、本来は「経世済民」といいます。

「経済」という言葉は、明治以降に生まれた言葉で、それまで経済という言葉はありませんでした。

明治維新で日本が鎖国を解くと、海外からいろいろな言葉が入ってきましたが、「エコノミー」という言葉もこのとき入ってきて、これを何と訳そうかということになり、

【経】世【済】民

となったのです。

この訳語の考案者を福澤諭吉とする文献もありますが、定かではありません。

資本だけでなく、政治・行政全般を指示する語で

「世を治め、民を救う」

という意味です。

元来、人の役に立つための手段で、単なる金儲けではなく、人のためになり・世界のためになることが目的です。

二宮尊徳の言葉があります。

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」
「道に沿った生き方をして初めて真の豊かさを実現できる」

一過性の金儲け主義ではなく、人のため・世界のための公益性を大切にしながら、企業そのものを存続させるために収益性も大切にする、ということです。

二宮尊徳は、福沢諭吉や渋沢栄一と次の共通点があります。

・実践重視=実学
・数字に強く、分析力や検証力がある
・独立心の尊重(独立自尊)

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」は「公益性なき収益性は罪悪であり、収益性なき公益性は寝言である」であり「経世済民」を実践し、「公益性・収益性とも」成果を出していくことが大切となるのです。


 

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