今回は「武を中心にした大和(やまと)の文化」についての後編です。

「サムライ」は特別な存在で、「貴人、または尊敬すべき人」という意味です、ということをお伝えしました。

まず最初に、「サムライ」についてです。

あなたは、「サムライ」がどのような人だと思っていますか?

刀を持って、戦(いくさ)をする人

と答える方がほとんどなのですが、果たしてそうなのでしょうか?
ちなみに、刀を持って、戦(いくさ)をする人は戦国時代以降の「イメージ」です。

平安時代には「サブラヒ」
鎌倉時代から室町時代にかけては「サブライ」

と呼ばれていました。

「サブラヒ」は動詞「サブラフ」の連用形が名詞化したものです。

「サブラフ」は、まず奈良時代には「サモラフ」という語形で登場しており、これが最も古い語形であると考えられています。

「サモラフ」は、

「サ」:細やかさ
「モ」:微細な集合が大きな集合となる
「ラ」:活動の変化
「フ」:振動、バイブレーション、内から外へ出るエネルギー

であり、

「サモラフ」の原義は相手の様子をじっと窺うという意味でしたが、奈良時代には既に貴人の傍らに控えて様子を窺いつつその命令が下るのを待つという意味でも使用されていました。

「サモラフ」が平安時代に母音交替を起こして→「サムラフ」→子音交替を起こして→「サブラフ」という語形が誕生したと考えられています。

「サブラフ」は「侍」の訓としても使用されていることからもわかるように、平安時代にはもっぱら貴人の側にお仕えするという意味で使用されており、「侍」という漢字には、元来 「貴族のそばで仕えて仕事をする」という意味があるのです。

その後、「主君の側近くで面倒を見ること、またその人」で、朝廷に仕える官人でありながら同時に上級貴族に伺候した(伺候:謹んで貴人のそば近く仕えること)中下級の技能官人層を指すようになり、そこから技能官人の一角を構成した「武士」を指すようになったのです。

つまり、最初は武士のみならず、明法家などの他の中下級技能官人も「侍」とされたのであり、そこに武人を意味する要素はなかったのです。

今の職業に例えると「政治家」に近いものとなります。

武士(ぶし)は食わねど高楊枝(たかようじ)と言いますが、

この意味は、
武士は貧しくて食事に困るときでも、今、食べたばかりに装ってゆうゆうと楊枝を使い、武士はたとえ貧しくとも清貧に安んじ、気位が高いこと、です。

17世紀初頭に刊行された『日葡辞書』では、Bushi(ブシ)やMononofu(モノノフ)はそれぞれ「武人」「軍人」を意味するポルトガル語の訳語が与えられているのに対して、Saburai(サブライ)は「貴人、または尊敬すべき人」と訳されており、侍が武士階層の中でも、特別な存在との見識が既に広まっていたのです。

なぜか?

サムライ文化は、仏教・道教・儒教が全て入っており、
ここから「サムライスピリット(武士道)」が出てきます。

「命がけで政治を全うする人」であり、
「サムライ」は「真似できないレベルの尊敬すべき人」という認識だったのです。

今回の動画は約3分です。
「武を中心にした大和(やまと)の文化」についてお伝えしています。


 

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