「志命」を出す その17

ジョーイ編 その8

ジョーイからの衝撃の告白に、場が静かになりました。

リッツ「し、質問しても良いですか?」

ジョーイ「良いですよ。」

リッツ「一人でずっとモノを盗っていたの? 仲間とか・・・・。」

 

ジョーイ「俺は一人でした。

ホントはズット止めたかったのに、止めれなかった。

本当にヤバかったんです。

もしこのまま止めれなかったら、俺は本当に刑務所に入っていたと思います。

 

どれくらいのレベルかというと、

その辺の家を見るじゃないですか。

カギがかっているかいないかも、見ただけで分かるようになってたし、

洗濯物、車や自転車、郵便物の状態、そしてその家の持つ雰囲気・・・。

 

そんなものを一瞬で読み取って、

どの経路でどうやって入って、何分くらいでやり終えればイケるな・・・・。

っていうのが分かるようになるんですよ。」

O皮氏「マジでヤバいやん・・・・。」

 

ジョーイ安西「自分が怖かったです。

だけど、実際にその通りにやったことはありませんでした。

ただ、よくやったのが、全く知らない人の横に座って、

ポケットから煙草を一本だけ盗るんですよ。

 

俺、タバコ持ってるのに(笑)。

そして何食わぬ顔でその人に火を借りて、タバコを吸うなんてことしてました。」

レノンリー「財布にしないところが凄いな。」

ジョーイ安西「財布は絶対にバレるんで、俺は危険な事は絶対にしませんでした。

 

だけどとてつもないストレスと何に対してか分からない怒りを発散するカタチで、

どうしてもそのような事を止める事が出来なかったんです。

そしてやった後、物凄い後悔をするんですよ。

俺は何てクズなんだ・・・・・って!」

 

リッツ「逆にそこまで出来るなら、強盗のようなことしなかったのが凄い・・・・。」

ジョーイ安西「強盗なんてリスクの高い事をしないでも、

絶対に盗れる出来る事が分かっていましたからね・・・・。」

レノンリー「盗みをしたかったわけじゃないねんな。

 

自分の力を違う意味で試していたって事やな・・・・。」

ジョーイ安西「やり方は間違ってましたが、そういう事ですね。」

Sの木氏「なるほど・・・・・。」

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リッツ(安西律子)

「武学」を学んではや10年以上・・・・・。 その間に仕事を辞め、結婚をし、 現在は子育て真っ最中です。 私自身が観た視点で、「武学」や、それに関連することなどを、 面白おかしくわかりやすく、お伝えできたらと思っております。 よろしくお願いいたします。

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