今回は「会議の進行役「ファシリテーター」7つの役割~その2~」をお伝えします。


会議を行う上で、最も重要なのは進行役、「ファシリテーター」です。

今回から「ファシリテーターの7つの役割」をお伝えしていきます。


まず、ファシリテーターの役割は、一言集約すると

「雰囲気コントロール」

となります。

「雰囲気コントロールのためには何が必要か?」が7つの役割に細分化されています。


今回は

役割2:雰囲気の4つのコントロール「SGMA」

です。


会議がスムーズに進むために、

ファシリテーターがコントロールする会議の雰囲気が4つあります。

4つの雰囲気が崩れると、

参加者のアイディアが途端に出にくくなってしまいます。


つまり、

参加者のアイディアが出なくなったり、

進行が思うように進まない場合、

次の4つのどれかがおかしくないかセルフチェックする必要がある、

ということです。


1.Speed:スピード
会議ではスピード・直感が重要です。

会議が煮詰まると「いったん持ち越し」や

「次回までに各自考えておくように」などの言葉が出やすくなります。

しかし、

ファーストチェス理論という実験で証明された理論があり、

ファーストチェス理論とは、

5秒で考えたチェスの1手と、
30分かけて考えたチェスの1手の一致率は86%

だと実証されています。


長い時間かけて考えたから良いというものではなく、

むしろ、

長い時間かけて1つのことを考えている間に、

別のことを考える方が効率がよいのです。


このことについては、

ソフトバンクの孫正義社長も

「10秒考えて分からないものはそれ以上考えても無駄」

と言っています。


インスピレーション・直感の方が、

余計な感情や言い訳が入らない分、

その問いに対するベストな答えが導き出せる可能性が高くなります。

これらのことを伝えて、

参加者には5秒で考えて30秒で書き出すことに慣れてもらうことです。

スピードはシェアのときにも重要となります。


2.Ground Rule:ルール

会議を進める上でのルール、

破った場合のペナルティを会議参加者全員で決めます。

会議はこのルールに則って進行する必要があり、

ルールが守られているか、

ファシリテーターは意識する必要があります。


例えば、

批判禁止というルールがあるにもかかわらず、

あの意見はダメだという提案なしの批判ばかりする人が出てきたら、

ファシリテーターはルールを破っている旨を伝え、

ペナルティを科します。

これもファシリテーターの役割です。


ただし、

「面白いペナルティー」

が一番機能します。

全員にアイスをおごるとか、
物まねを全員の前で行うなど、

楽しめるペナルティーが一番です。


3.Mission:ミッション(会の目的を明確化)

SGMでは、毎回会議の冒頭で、

「この会社・チームの目的(理念・ゴール)」と、

「会議の議題・会議のゴール」

を確認します。


多くの人が、目の前に起こった問題に対処することに集中します。

これは問題解決能力が上がってよいのですが、

根本解決になっていない場合があります。

根本的な解決はどこにあるかというと、

本質

にあるのです。


人が集まって何かをするときの本質とは、目的です。

目的を毎回確認することで、

日々の業務で少々違った方向に進もうとも、

会議を行うことで本質に戻ってくることができるようになるのです。


4.AKV(Audio、Kinessis、Visual)

オーディオ(発音・音量)

キネシス(動き)

ビジュアル(イメージ想起)

AKVはファシリテーターの存在感を消すことにもつながります。


AのAudioは、会場全体に声がはっきりと聞こえるように話すという意味。

広い会場で参加者が多いならマイクを使うなども考慮する必要があります。


KのKinessisは、相手が警戒しない動き、ふるまい方という意味。

身振り手振りが多すぎても良くありませんが、

棒立ちや腕組みも良くありません。

Kinessisは日常の癖が出やすいため、

相手に警戒されない自然体が、

最初はとても不自然に感じることもあります。

自分の手がどこにあるか、

足はどれくらい開いているか、
体重は偏っていないか、
目線は全体をまんべんなく見ることができているか、

確認することが必要で習うより慣れろ、です。


VのVisualは、相手にイメージを想起させること。

参加者がこれから何をしたらいいかイメージできるように聞いていくことで、

ひとりひとりがイメージを具体化できるようにしていきます。

例えば、

ポスターを作る際には、

紙の大きさはどれくらいか、

字の大きさやフォントはどれを使うか、

絵はどれくらいの大きさでどのようなテイストのものかを聞いていくのです。


AKVを使いこなすことで、

ファシリテーターの進行よりも、

会議の目的・会社やチームの目的に目を向けてもらうことができるようになっていきます。


会議法=兵術

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